今回は、パーツの合わせ目を消す方法について紹介していきます。
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合わせ目消しとは?
合わせ目消しとは、パーツの合わせ目を消す、もしくは目立たなくすることです。
(素組みの)GMです。
拡大すると分かるのですが、
2つのパーツをつなぎ合わせた部分にわずかな隙間ができています。
これは物理的に離れているパーツをいくら押し付けあってもくっつくわけではないからです。
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もともと分かれているプラスチックパーツを、ただくっつけても一体化しません。
水星の魔女シリーズなど最近のガンプラはかなり合わせ目が目立たない構成になっていますが、
それでもただ組み立てるだけではこうしたつなぎ目が発生することは避けられません。
特に古い機種などでは余計につなぎ目が多く、目立ってしまいます。
こうしたつなぎ目を目立たないように処理をすることが「つなぎ目消し」なのです。
つなぎ目を消す原理とは?
では、どうやってつなぎ目を消すのでしょうか?
そのカギはこれにあります。
プラモデル用接着剤(スチロール樹脂用)
Mr.セメントS(流し込みタイプ)です。
要はプラモデル専用の接着剤です。
これは一般的な接着剤とくっつける方法が違います。
一般的な接着剤は2つの物質を接着させるとき、
接着剤がそれぞれの物質と密着して固まることで2つの物質が接着されます。
つまり、接着剤が2つの物質をつなぎ合わせているような形になります。
▼一般的な接着剤で2つのパーツを接着するときのイメージ
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↑ 2つの物質の間を接着剤で埋めて固めるイメージです。
ですが、このプラモデル用接着剤の接着方法は上のものとは違い、
塗った部分のプラスチックを溶かしてしまいます。
溶かしたプラスチック同士を押し付けることで、
2つのパーツの境目を完全に一体化させることができます。
▼プラモデル用接着剤で2つのパーツを接着するときのイメージ①
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▼溶けたパーツ同士を押し合わせるときのイメージ②
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このとき溶けたパーツの一部が押し付けたことによって表面にはみ出してきますので、
デザインナイフややすりなどで表面をきれいにすれば完成です。
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つなぎ目を消す方法とは?
それでは具体的に合わせ目を消す方法を紹介していきます。
まずはくっついている状態のパーツを一度分解します。
そして少しだけ隙間を空けた状態で仮組を行います。
私も他の複数の合わせ目消し解説を見てきましたが、空ける隙間の大きさはまちまちでした。
個人的にはコピー用紙1枚分くらいで充分だと思っています。
というのも、今回使用している接着剤はスミ入れ型ですので、
わずかな隙間でも接着剤が隙間に入っていってくれるからです。
接着剤は塗る前にあまり落とさなくてもOKです。
気持ち多めに塗った方がうまくいきます。
というか、日和って塗る量が少なくなってしまうと合わせ目がうまく消えません。
慣れないうちは怖いかもしれませんが、塗る量が少なくならないように気をつけましょう。
個人的には接着剤が表面張力で隙間を埋めているくらい入れた方がいいかなぁと思っています。
塗ったあと30秒~1分ほど待って、塗ったところの色が変わってきたら溶けてきた合図です。
しっかりと力を入れてパーツを密着させます。
接着剤の量が充分で、時間もしっかりおいて表面が溶けていれば
パーツを合わせたときに溶けた部分が盛り上がってくるかと思います。
この状態で固まれば、溶けたパーツ同士くっついてパーツの境目が目立たなくなります。
乾燥したら、はみ出た部分をやすりがけできれいにすれば完成です。
やすりがけの方法についてはまた別の記事で紹介したいと思います。
つなぎ目消しをした部分の仕上がり
それでは実際につなぎ目消しをした箇所としていない箇所を比較してみましょう。
左脚と左腕の部分(写真の右半分)だけ合わせ目消しをしてみました。
次は裏側から見た足を比較してみましょう。
今度は合わせ目消しをした左脚が左側に来ています。
かなり合わせ目が目立たなくなっているのがお分かりいただけますでしょうか。
手首の部分など処理しきれていない部分もありますが、
合わせ目自体はかなり目立たなくなっています。
合わせ目消しのメリット・デメリット
ここまで解説してきた後ではありますが、
合わせ目消しを行うメリットとデメリットを紹介しておきます。
合わせ目消しを行うメリット
メリット1:仕上がりがきれいになる
合わせ目消し最大のメリット、合わせ目がなくなることで見た目がきれいになります。
そのために合わせ目消しをするのだから当然と言えば当然ですが。
ですが合わせ目は一見するとスミ入れをしたりスジ彫りをしたりしたような見た目にも見え、
それがパーツのど真ん中という不自然な位置にきてしまうため、
合わせ目消しの処理をしているのとしていないのとでは大きな違いとなります。
メリット2:パーツがバラバラにならなくなる
合わせ目消しを行う際、パーツ同士の境目を接着剤で溶かしてくっつけています。
パーツの境目を溶かして接着していますので、
くっつけたパーツは意図しない時に分解してしまうようなことがありません。
姿勢を変えている時なんかに腕や脚が外れてしまうということはあるかもしれませんが、
落ちた時そこからさらに2つに割れてしまうような事態は回避できます。
合わせ目消しを行うデメリット
パーツを分けられなくなってしまう
合わせ目を消すためにパーツを接着剤で接着させてしまいます。
そのため、もし後からパーツを分解したいと思っても、
接着した部分のパーツを分解することができません。
合わせ目消しをしている最中に失敗したことに気づければいいですが、
接着剤を乾燥させたあとに気づいてしまったときには・・・
時間がかかる
合わせ目消しに限った話ではないですが、
加工をするのにかなり長い時間が必要となります。
合わせ目消しの場合は接合部に接着剤を塗って数分待つだけでなく、
溶けた部分のパーツが再び固まるまで、押さえつけて一晩放置しておきたいところ。
完全に固まったら盛り上がった部分をやすりがけなどで仕上げる作業…
そうなると、合わせ目消しをするだけでも2日がかりとなります。
どうしても手軽にできるという作業ではありません。
短時間で仕上げたいのであれば、合わせ目をモールドとしてとらえた方が早いです。
(※モールド:パーツの掘り込み部分、スミ入れでインクを入れる部分など)
要はモールドも込みでガンプラの外見として受け入れてしまえば作業自体が不要です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は合わせ目消し、特にセメント流し込みタイプでの合わせ目消しについて紹介しました。
この記事を参考に、自分にあった方法でガンプラ製作を楽しんでください。
それでは、よいガンプラライフを!